岐阜市内の店舗を利用した客が卓上の醤油をペロペロしている動画が流出、損害賠償請求を行なっていたスシロー。
相手が高校生でも社会的な責任を取らせるという姿勢はこれまで前例がなく、動向が気になっていた人も多いのではないでしょうか?
スシローは例の動画が上がって以降、一時的に株価が下落し、さらに注文されたお寿司のみをレーンで流すなどの対応が強いられました。
スシローユーザーをはじめ、回転寿司を利用していたユーザーには衝撃的な動画だったのではないでしょうか。
それだけに注目度が高かったスシローペロペロ事件の損賠賠償請求ですが、7月31日付で請求が取り下げられたことがわかりました。
一体なぜスシローは損害賠償請求を取り下げたのでしょうか?
▼この記事でわかること▼
・スシローが少年に対し行なった損害賠償請求
・スシローが損害賠償請求を取り下げた理由
スシローが少年に対する損害賠償請求を取り下げ!

©︎株式会社あきんどスシロー
2023年1月、岐阜市内の店舗を訪れた少年が卓上の醤油差しを舐めた動画がSNSで拡散されました。
その後、スシローは6月初旬に少年に対し約6700万円の損害賠償請求を行いました。
1日で160億円以上の経済的損失があったと言われており、その損害賠償額にも注目が集まっていました。
6700万円という金額の具体的根拠は明らかになっていませんが
・動画拡散により急遽必要になった対処を行うための人件費
・下落した株価の損害
・今後同じことが起こらないようにするための抑止のための金額
などが6700万円の理由ではないかと言われています。
これまで取り下げるような雰囲気を一切感じさせず、断固とした姿勢で挑むと見られていたスシロー。
なぜ急に損害賠償請求を取り下げたのでしょうか?
スシローが損害賠償請求を取り下げた理由5選
スシローが少年に対し損害賠償請求を取り下げた理由を5つ考察してみました。
スシローが損害賠償請求を取り下げた理由①:動画の拡散で損害を被った証明が困難だった
スシローが損害賠償を取り下げた理由1つ目は、動画の拡散で損害を被った証明が困難だったからです。
損害賠償請求というのは、基本的には請求する側が請求する相手の行為によって損害があったことを証明しなければなりません。
つまり、今回のケースではスシローが少年の動画により損害を被ったことを証明する必要があります。
え、簡単じゃない??
って思いますよね。
ですが、実際これを証明することは難しいと言えます。
たしかに、動画が拡散されて以降スシローは一時的に客足が遠のきました。これは間違いない事実です。
ですがその後SNSで「#スシロー救いたい」というハッシュタグがブームとなったり、スシローでお寿司を食べて満遍の笑みを浮かべる子供の動画が拡散されるなど、プラスのことも数多く起こりました。
結果としてスシローの株価は下落前よりも上がったため損害を受けたと一言で言い難いのです。
スシローが損害賠償請求を取り下げた理由②:損害賠償の意味がないと判断した
スシローが損害賠償を取り下げた理由2つ目は、賠償請求の意味がないと判断したからです。
今回、スシローが損害賠償請求を行なった背景としては、今後同じようなことが起こらないようにという抑止の目的がありました。
ところがスシローの動画が拡散されて以降、面白がって真似するような動画が多数投稿されました。
賠償請求をしてことを大きくすればするほど、注目されたいSNSユーザーがふざけて同じことをするリスクが生まれたのです。
そのため、賠償請求をする労力と見合っていないと判断をして取り下げたことが考えられます。
スシローが損害賠償請求を取り下げた理由③:自社を守るため
スシローが損害賠償を取り下げた理由3つ目は、自社を守るためです。
今回、少年に対し損賠賠償請求をすれば今後スシローがもし自社トラブルで衛生上の問題が起こった時により強く糾弾されることになるでしょう。
飲食店であれば、どの店舗でも異物混入や食中毒などのリスクは0にすることは極めて難しいと言えるでしょう。
もし今回少年に対し6700万円の賠償請求を行い、その後にスシローが衛生問題を起こした時世間はどう思うでしょうか?
スシローは少年に対して賠償請求するのに自社の管理はずさんだとか、被害者に対する対応に必要以上に注目が集まってしまうと思いませんか?
それらのリスクを考えた時に、賠償請求を取り下げることが結果的に自社のためになると判断し取り下げたことが考えられます。
スシローが損害賠償請求を取り下げた理由④:少年に対して十分制裁を行なったと判断した
スシローが損害賠償を取り下げた理由4つ目は、少年に対し十分な制裁を行なったと判断したからです。
動画か拡散された当時、連日メディアがスシローペロペロ事件について取り上げた他、SNSやネット上では少年の個人情報が特定されるなど社会的制裁を受けてきました。
それでも賠償請求に当初は踏み切りましたが、すっかり憔悴しきった家族の様子がメディアで報道されると「もう十分では?」という声も上がっていました。
さらに少年は高校退学を余儀なくされているという背景もあります。
これらを総合的に考えて、これ以上の制裁はやりすぎである、少年に対して十分な制裁は行われたと判断した可能性があります。
スシローが損害賠償請求を取り下げた理由⑤:賠償請求以外の条件で合意した
スシローが損害賠償を取り下げた理由5つ目は、賠償請求以外の条件で合意したからです。
取り下げが明らかになった以降の取材では、スシロー側も少年の代理人弁護士も「詳細は答えられない」とコメントは控えました。
しかしスシローは今回の取り下げについて納得しているともコメントしています。
先方(少年)に責任を認めていただき、当社としては納得のできる相応の内容で和解をした
引用:ABCニュース
このことから、賠償請求以外の条件で合意した可能性が考えられます。
その条件の中に、部外秘という条件も入っているからスシロー側も少年の代理人弁護士もコメントを控えたのかもしれませんね。
具体的に考えられることとしては、
・スシロー店舗での勤務などスシローへの貢献
スシローペロペロ事件をおさらい

©️株式会社あきんどスシロー
最後になってしまいましたが、スシローペロペロ事件をおさらいしていきましょう。
事件列でまとめてみました⇩
2023年1月29日 Twitterでペロペロ動画が拡散・炎上する
2023年1月30日 少年の個人情報が特定される
2023年1月31日 スシローが警察に被害届を提出する
2023年1月31日 少年と両親がスシローに謝罪をする
2023年2月 2日 少年の父親が取材に答え再度炎上する
2023年2月 4日 少年の母親が赤ちゃんを抱いて取材に対して謝罪
2023年2月 8日 少年が高校を自主退学
2023年6月 8日 スシローが少年に対し6700万円の損害賠償請求をする
2023年7月31日 スシローが少年に対する6700万円の損害賠償請求を取り下げる
1月29日以降、スシローペロペロ動画を真似する動画や過去に行われていた類似行為の動画が拡散され、一気に外食への不安が高まりました。
しかし、その後「#スシローを救いたい」というハッシュタグが出現しスシローに行った動画が多数アップされるなどもあり、スシローの株価は回復しました。
現在もまだ動画のイメージが払拭できず利用を控えるユーザーもいるでしょうが、動画が公開された直後に比べればかなり客足も戻ってきたと言えます。
今後もスシローがどんな形でユーザーを楽しませてくれるのか、一ユーザーとして期待しています。
【なぜ】スシローペロペロ事件|損害賠償取り下げ理由5選を考察!まとめ

©️株式会社あきんどスシロー
今回は、「【なぜ】スシローペロペロ事件|損害賠償取り下げ理由5選を考察!」と題してスシローが少年に対する損害賠償請求を取り下げた理由を考察してみました。
いかがでしたか?
おそらく今後も具体的な調停内容や取り下げた理由が明らかになることはないでしょう。
しかし今後もし同じことが起これば断固たる姿勢で対処するでしょうし、また安心してスシローを利用できるのではないでしょうか。
この件について新情報が入りましたら追記していきます。
今回の記事は以上となります。最後までご覧いただきありがとうございました。